政治資金規正法について political funds control law 2003 7 17

 今日の新聞には、政治資金規正法の改正案についての記事がありました。
改正により、政治資金の透明性は後退するとありました。
 この政治資金の問題は、よく考える必要があります。
政治家は、お金がかかる職業であるということを、
日本では、国民の誰もが、認識していません。
 しかし、冷静に考えれば、政治家の給料で、足りないのは明白です。
まともに議員活動する気持ちがあるならば、議員スタッフが多く必要です。
議員の身の回りを世話するスタッフ。
法律に詳しいスタッフ。
経済に詳しいスタッフ。
地元に常駐するスタッフ。
これだけでも、4名のスタッフが必要です。
しかし、これでは、あくまでも最低限のスタッフの数です。
その他に、地元事務所の維持費がかかります。
さらに数億円かかる選挙の費用を、毎年、積み立てる必要があります。
 これでは、政治家の給料では、明白に足りないはずです。
そこで議員は、金策に走るわけです。
金集めをしないと、議員としては成り立ちません。
ここに、危険な金が、つけいるスキがあるのです。
そして、この危険な金によって、議員活動が左右されるのです。
 日本では、個人献金の制度があまり発達していません。
この個人献金の制度が、幅広く発達していれば、
政治家は、お金に困ることはないでしょう。
 現状では、どうでしょうか。
たとえば、個人献金をする人は、
もうすぐ、息子や娘が、受験であるとか、就職であるとか、
そういう理由で、献金する人もいるかもしれません。
 これなら、まだマシですが、
企業となると、大きな問題があります。
企業は、基本的に、利潤追求が、企業の使命です。
利潤追求が使命の企業が、献金するとは、何を意味するか。
これは、政治家を利用して、利潤追求する目的があります。
この献金が、議員の政治活動を左右するのです。
 このように、お金に困った政治家が、危険な金に手を出すのは多いのです。
この問題を解決しないと、政治家が自由に行動できないのです。
この解決方法を考えていく必要があります。
幅広く、個人献金が集まればいいのですが、日本では、むずかしいかもしれない。
多すぎる議員定数を半分にして、議員の給料を倍にする。
 多くの議員は、いるだけの議員で、
実際には、議員活動をあまりしていない議員が多いので、
これも有力な方法でしょう。
 会議、委員会、議会と出席しても、特に発言することはなく、
賛成の時は、立ち上がる。反対の時は、座ったまま。
これが、議員の主な仕事になっています。
だから、かなり年老いても、議員はできます。
自分の意見を述べる議員は、少数です。
他の議員は、立ったり、座ったりすることが、主な仕事です。
こういう政治家と、優秀な政治家の給料が同じでは、不自然です。
政治家こそ、能力給を導入すべきです。
いずれせよ、議員活動に必要な経費を十分に確保できる制度が必要です。
 政治献金というと、建設業界が、よく問題になりますが、
それだけではありません。
昔は、パチンコ業界の政治献金が問題になりました。
パチンコ議員連盟があったほどです。
さらに、パチンコの資金が海外に流出しているのではないかと問題になりました。
海外送金の問題があるのではないかと疑われたのです。
この問題は、どうなったのでしょうか。
さすがに今となっては、解決したのでしょうね。